潰れない店の作り方

札幌副都心、新さっぽろの商業施設の変遷を10年見て来た私が、勝手にお店を5段階評価し、潰れる店潰れない店の理由を考え綴っています

こうすれば売れる

サンピアザ地下1Fに、
フリーマーケットのような雑貨のお店があります。
ソフトクリーム」という名前のお店です。
店舗という形ではなく、商品を広げているだけのお店なので、
店舗名さえ知られていないと思います。

ここの商品は、とにかくオシャレでセンスがいい。
どれも欲しくなるような物ばかりです。
近くに行った時には、いつも必ず見て来ます。
あまり売れてはいないようです。
顔ぶれがあまり変わらないので。
私のように気に入っていて、いつも見ている人は、
そのことにすぐ気が付きます。
どうして、売れていないのか。
やはり、生活必需品ではないので、
気に入っていてもすぐに買おう!とはならないからだと思います。
近くに「illuse 300」という300円均のお店や、
いろは」や「kasse」という店舗の形態の雑貨屋さんがあるのも、
原因かもしれません。

そこで、私が店主なら、こんな売り方をします。
期間限定で値引き販売します。
値下げではないので、一定期間を過ぎたら、
元の売値に戻します。(ユニクロがやっている方法)
客の私としては、いつも見ていて買うのを我慢していた小物が、
安くなっているのに気づいたら、この時とばかりに買います!
元の売り値に戻ってしまう前に・・

売れて行けば、展示しいている顔ぶれも変わり、
どんな新商品が並んでいるか、楽しみは続いて行きます。

ソフトクリーム」の評価は、「 3 」を付けさせて頂きました。
(本当は「 2 」としたいところですが)
今のままだと、撤退しても不思議ではないと思います。
BiVi新さっぽろがオープンしてから、
新さっぽろに来る人が増えている中に、
"すぐ買う"客の多いことを、この店のファンとして祈っています。

もう一つの潰れそうな予感

BiVi新さっぽろ」は、まだ他の区や周りの市町村から、
見学目的で来ている方が多いように見えますが、
近隣住民の方々の暮らしに花を…というか
緑のある安らぎをもたらし、馴染み始めているようです。
「イメージと違う」とか、「ロフトが小さい」とか、
いろいろ言われる方もいますが、
地元密着の複合施設とわかっていないためでしょう。

市内に同じような施設があります。
それは、あの「マルヤマクラス」です。
高級住宅街にあり、客層に合った店が出店していて、
オープンから変わらず、そこそこの集客力があります。
他に、「アリオ」「ラソラ」があり、
安泰ではないけれど、危ないという感じはまだしません。

オープンの日が同じだったということで、
BiVi新さっぽろ」と「COCONO SUSUKINO」が比べられたりしますが、
COCONO SUSUKINO」は、客層が周辺住民ではなく、
現役世代や観光客ということで、全く目的が違う施設です。
同じような施設としては、「サッポロファクトリー」があります。
客層に周辺住民も入ってはいますが、
観光客相手という感じが強いです。
moyuku SAPPRO」と同じように。
観光客が対象というのは、少し危ない要素があります。
それは、"飽きられたら、終わり"ということ。
サッポロファクトリー」の今後に少し不安を感じています。

BiVi新さっぽろ」のように、
人工芝のパークがある複合施設は、他にあるのかわかりませんが
天気に左右されず、とくに雪の季節、
外(のような場所)で子供が遊んだり、
寛いだり出来るパークを造ったというのは、
本当に大正解だったと思います。
もっと広く…という声もあると思いますが、
無料の場所を広くし過ぎると、
採算が取れないと思うので、丁度良い広さではないでしょうか。

潰れない店にするために

BiVi新さっぽろは、オープンして2週間が過ぎ、
やっと落ち着いてきた感があります。
サンピアザの「cat’s tail × studio_b」に再び訪れ、
イアリング等を見てきました。
プレゼントを選ぶ男性客がいました。
どれもオシャレで迷います。
以前、客が入らなかったのは、
やはり場所が悪かったのだと改めて思いました。

出店場所は、本当に重要です。
でも、雑貨のお店なら、もう一つ重要と思うことがあります。
それは、客がその商品をほしい!と思わせる"展示"です。
全体的な雰囲気で客を惹きつけ、
その中の商品が、自分の家や生活に加わった時のイメージ、
簡単に言えば、
「これ、私の家のあそこに飾ったら、
すごくオシャレになると思う」と"想像させる展示"です。
定期的に変えることも重要です。
何度訪れても、前と同じ展示のままだと
"売れていない店"の印象を与え、購買意欲も無くなるものです。

以前、デュオからサンピアザへと、
あちこちに場所を替え出店しているお店がありました。
花柄の雑貨ばかりを集め、遠くからでも
うわーっ素敵!と思わされるお店でした。
私も何点か購入したことがあります。
ひつとひとつは、とても素敵なんです。
でも、店内の全部が花柄。
全部が花柄という自宅の人は、あまりいないと思います。
見飽きる上に、自宅でどう飾ろうかとイメージしにくいのです。
そのお店は、結局、場所を替えてもダメで、
たぶん完全閉店してしまったと思われます。

商品がいくら良くてもだめ、
料理がいくら美味しくてもだめ、
潰れない店にするためには、客目線の工夫が必要なのです。

ジブリのパン屋さん?

新さっぽろのパン屋さんと言えば「どんぐり」、
街の中心にも進出し、安定した人気のパン屋さんです。
客層は、老若男女問わずといった感じです。
「ちくわパン」は有名で確かに美味しいと思います。
が、「ちくわパン」もそうですが、「どんぐり」のパンは、
全体的にカロリーが高めだと感じます。

私のイメージでは、「どんぐり」のパンは、
パン屋さんのパンというより、
"出来立ての"スーパーの袋入りパンという感じです。
美味しくて大衆に好まれるという、良い意味でですが。。

どんぐり」に似たお店で、「北欧」がデュオにありました。
値段は安めなのに、陳列の仕方や店内の雰囲気(味も?)から
客が離れていったようで閉店しました。
(現在は、琴似に一軒あるだけです)

JR新札幌駅下に日中でも薄暗い路地に、
ジブリ風の看板が浮かび上がって見える
メルヘンチックなパン屋さんがあります。
スイートベリー」です。
ドルフィン」という名前のパン屋さんが
閉店した後に出来たお店です。
ここは、ライ麦パンやハード系のパンもあり、
街のちゃんとしたパン屋さんという感じです。

ハード系は、お年寄りは敬遠するし、
ライ麦パンも万人に受けるという味ではありません。
オープン当時は空いていたと記憶していますが、
近くにエスコンフィールドHOKKAIDO行きのバス停が出来て
その小さな存在に気づいた人が訪れるようになり、
今では、混み合っているのをよく見かけます。
バケットもいいですが、シャンピニオンキッシュがとくに美味しいです。
評価は、「 4 」を付けさせて頂きます。
本格的なパン好きの地元住民が通い、安泰だと思います。

もう一軒、新さっぽろに、
三越のパン屋さん「Johan」の出店を願っていますが、
大通りに出た時の楽しみに取っておいた方が良いでしょう・・

人気の予感がするアクセサリー店を見つけました

BiVi新さっぽろの様子が気になって、
用があって近くに行くたびに、寄ってしまいます。
昨日もお昼過ぎに入ったところ、
オープン時並みの人の多さに驚きました。
BiViパークで何人もの子供が人工芝の上で、
転がったり、走り回ったりしています。
それを周りの大勢の大人達が微笑んで見ています。
この光景が一番好きです。

BiVi新さっぽろは、私のように大成功と思う人もいれば、
大失敗と感じる人もいるようです。
BiVi新さっぽろからシャワー効果で、
サンピアザ・デュオも一気に人が増えています。
この景色を見ただけでも、
やはり大成功と言えるのではないでしょうか。

サンピアザ1Fに「cat’s tail × studio_b」というお店が
オープンしていました。
このお店は以前、あの"魔の地帯"にありました。
コジマ×ビックカメラ」の出店に伴い閉店したお店です。
"魔の地帯"にあった時は、客がいることが珍しく、
良い商品を置いているのに、もったいないと思っていました。
昨日、素敵なアクセサリーが飾られていたので、
立ち寄ってイアリングを主に見てきました。
ハンドメイドということもあり、他には無いオシャレな物が多く、
数千円で買えるのもいいと思います。
今度、買ってみたいと思っています。
ということで、「cat’s tail × studio_b」には、
評価「 3 」を付けたいと思います。

オープンカフェは定着するか

BiVi新さっぽろのお食事のお店は、
ほぼオープンカフェになっています。
人通りの多い中、歩いている人の傍で食事するのは、
ちょっと抵抗があります。
コロナの時の記憶で用心深くなっているせいもあります。

食事している方々は、服装などから、
近くの住民ではないように見えます。
BiVi新さっぽろを見に来た
他の地域の方々なのではないでしょうか。

新さっぽろで食事する時、高級な店には入らない、と
思っているのは私だけでしょうか?
そういう点で、価格が高めで
長く営業出来るのか不安な店もあります。
が、タワーマンションが出来たり、
少しずつ、富裕層も増えて来ている地域なので、
まだわかりません。

新さっぽろで食事の店、鉄板と言えば、
やはり「大戸屋」「びっくりドンキー」でしょう。
評価は、どちらも迷いなく「 5 」です。
大戸屋」は、長く人気店でいつも混んでいましたが、
あのバイトテロの影響で、閑散としている時期もありました。
今は、元に戻って混んでいます。

外食にかける値段は、庶民の感覚では1000円前後だと思います。
2000円近くなると、気軽に入れなくなります。
ただ、いつも「大戸屋」などで食べている庶民でも
たまには、オープンカフェのお店で、
オシャレに高めの料理を食べたいということで
利用することを考えれば、
すぐに撤退することはないと思います(希望)

たまに、少し贅沢な食事が出来る場所として、
あり続けてほしいと思います。

出店場所失敗のお店

BiVi新さっぽろは、オープンして一週間が過ぎ、
少し落ち着いてきた感じがありました。
今日が平日だからでしょう。
土日はまた混み合うものと思われます。
ようやく桑田屋で、"ぱんじゅう"を 買ってきました。

お昼に行った時、BiViパークでは、
若夫婦が子供を遊ばせていました。
お年寄りや車いすを押している家族もいました。
人工芝のこのパークを設計した担当者は、
たぶん、こんなのんびりとした、微笑ましい光景を
思い描いていたと思います。
ここは、夕方近くになると、ロマンチックな雰囲気になり、
高校生のカップルが席を占領し、恋人パークに変わるようです。
一日の中でいろんなふうに景色が変わります。
思ったより狭くてがっかりした人もいるようですが、
このくらいが新さっぽろにはちょうど良いと思います。

スーパーの客の入り具合も、
上手く分散されているようです。
一時はイオンに客があふれ、対応しきれなくなったからか、
緊急的にアルバイトの募集もしていましたが、
もうその必要が無いくらいになっています。

客の入りということで、少し心配なお店があります。
BiVi新さっぽろの少し前にオープンした「コジマ×ビックカメラ」です。
エスタに入っていた時にはいつも大勢の客がいて、
私もよく利用していたので、
新さっぽろに来ると聞いて喜んでいました。
問題は、出店の場所です。
デュオ1の2Fは、魔の地帯です。
とくに歩道橋に向かう出口側の地帯は、
今までどれだけのお店が客が入らないために、撤退したことでしょう。
人通りは少なくありませんが、出口に近いために、
家路に向かうモードになった人達は、素通りするのです。

コジマ×ビックカメラ」は、出店場所の失敗ということで、
3 」を付けさせて頂きます。
場所が良ければ、「 5 」のお店なだけに残念です。